【メディア掲載】

 

広報・IR・リスクの専門メディア「広報会議」で「広報担当者のための企画書のつくり方入門」を連載中です。

平井彩子の「彩色兼美」〜昭和枯れすすき〜

2014.5.3 若者よ感性を「表現」せよ

 

春といえば、桜、4月といえば新入社員が社会人の門をたたく季節。

 

私も、新人研修なるものに、何社か講師として登壇させて頂いた。

 

やっぱ若いよなぁ、下は18歳から、上は25歳くらいまで。(そりゃ当たり前)

会社によっては必ずクラスに数人外国人の方もいる。

皆、目がキラキラしつつも、まだ慣れない社会人生活にちょっと様子を伺っている。

 

さて、研修といえば、まずは自己紹介。

 

「人数も多いから1人30秒ずつね。普通のじゃ面白くないから、お国自慢をしてね」と言ったところ、

 

な、な、なんと、ほとんど全員がプラマイ5秒でオチまでつけて話を終える。

おいおいおい、みんな喋るのうますぎじゃないか!人前で話すの慣れ過ぎっしょ!

恐るべし日本の就職活動戦線!面接で鍛えられた話術。

 

一方、周囲の様子を窺う姿勢が多く、休憩時間数分前になったら静かになって、そろそろ講義が始まるぞの空気を出してくる。アタシが新入社員の頃なんて、休憩中に騒ぎ過ぎて何度ウルサイと怒られたことか。。。

もちろん、休憩の話は会社によってだが、良くも悪くも飛び抜けて目立とうとする人は総じて少なかったのは事実。もっとギラっとした目つきで「この新人の中で一番目指してやる!」くらいの野心が欲しかったのですが、どうやらその姿勢は平成26年向きではなかったようです。

 

そういや平成26年度の新人の特徴は「自動ブレーキ型」

やっぱり安全運転走行ってことだろうか。周りの車が止まったら、止まるという安全走行。

 

でも、あとは実際の仕事の場面で上司やお客様に鍛えられ、気付きを得て、今は「金太郎飴」かもしれないけれど、それぞれ個性を発揮してくることでしょう。

 

そんな中、ちょっと懸念しているのは、「感性」の表現である。

 

仕事は受験勉強ではないので、答えは一つではない。ましてや、研修で得た気付きは人それぞれであり、たとえつたない表現であったとしてもアウトプットしてくれることで周囲も気付きを得ることができる。それが集合研修のいいところだとも思う。

 

だが、その「感想」の内容が、

”あれ?それはアタシが講義で話したことの振り返りであり、アナタが感じたことではないよね?”

と思うような内容である場合が、、、ある。

 

入社してすぐだからこそ感じられることがある筈。心の声を表現してほしいんです。

 

どうした、若者。答えなんか探してんじゃねーぞ。

 

と、ちょうど問題意識を感じていたところ

相模原市にある神奈川県立上鶴間高校から「アントレプレナーシップ」教育のお手伝いのお話しを頂きました。もうこうなったら、現代の高校生も知ってみよう!ということで、次号では(いつ?)高校生について書いてみようと思います。

 

プロフィール

平井彩子(ひらいさいこ)1980年東京生まれ。

中小企業診断士  独立系ソフトウエア開発会社にて、システムエンジニア、プロジェクトマネージャとして業務システムの構築現場を数多く経験。その後、中小企業向けコンサルティング会社に転職し、中小企業の経営を支える生々しい仕事を経験。2012年コンサルタントとして独立後は、経営支援、企業研修、執筆等、幅広く活動中。趣味は人間観察と梅干づくり。

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